まちょの天体写真

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ナローバンドのIC434 馬頭星雲

東京からのナローバンド、馬頭星雲です。

202120103_馬頭星雲

撮影対象  :IC434 馬頭星雲(オリオン座)
撮影日時  :2020/12/20,21,22
撮影地   :東京都港区
光学系   :CCA-250(1250mm)
架台/ガイド:EM-400/ SX-Lodestar X2オフアキ
カメラ   :QHY16200A
露光データ :SII:10分*20(200分) Ha:10分*20(200分) OIII:10分*18(180分)合計 580分
画像処理  :PixInsight(キャリブレーション、インテグレーション、ストレッチ)、Flat Aide Pro(フリンジ低減、色相調整)、Photoshop2021(フリンジ低減、レベル補正)




年末と自粛ムードで家にいる時間が長いので、3晩かけて撮影した。
撮影環境は、天頂は大丈夫だけど、東西は建物があるので、子午線はさんで5時間くらいが最大。
合計10分×135枚撮影し、58枚使用し、77枚除外(雲やら、建物やら)。
除外の方が多いという事実、、、、。

撮影の手順
1 機材セット。鏡筒を西向きで設置。
2 Polemasterで極軸合わせ
3 なんかの星でフォーカスあわせ。
4 フラットを撮ってしまう。

5 MaximDLのPinpoint astrometryでプレートソルビング。
6 対象天体導入。子午線通過前から撮影するので、自動導入はしない。AscomTemmaの赤経、赤緯を見て合わせる。
7 ガイド鏡のキャリブレーション
8 画角の粗調整。Haのビニング4の30秒で星雲を確認。
9 画角の微調整。画面内の明るめの星を基準にLのビニング4の1秒で微調整。
10 Ascom Temmaドライバで赤道儀を止める時間をセット
11 オートガイド開始
12 撮影開始


撮影の振り返り
3晩で、フォーカスは変えませんでした。いちいちフラット取り直すのも面倒なので。(この辺が悪い自分の性格)
CCAの伸縮の少ないカーボン鏡筒の性能の良さに頼っております。
フォーカス微調整しても同一フラットでいけるのかな。


画像処理の工程

Pixinsight 
1 WBPPでバイアス、ダーク、フラットのキャリブレーション。CosmeticCollectionまでやる。
2 Process ContainerとImage Conainerを用いて、個別にDynamic Crop→ABE(Automatic Background Extractor)Function degree 1 → ABE Function degree 2。
3 WBPPでSubframe SelectorとImage Registration、Image Integration。
4 Channel CombinationでSAO合成。
5 Channel ExtractionでLを抽出。
6 L画像にDeconvolution(DynamicPSFでを計算ExternalPSFでDeconvolutionに設定、Range Selectionでマスクを作成して暗部を保護。
7 Channel CombinationでLab画像合成

8 なんかここで、周辺にカブリがありそうにみえたので、もう一度ABEした。

9 STF(Screen Transfer Function)とHT(Histgram Transformation)でストレッチ。
10 Arcsinh Stretchでさらにストレッチ。
11 TIFFで保存。

FlatAidePro
12 マゼンダフリンジの低減。SAOのカラーマッピングで色調を変更。

Photoshop 
13 Camera RAWフィルターでマゼンダフリンジ低減。
14 レベル補正で最終調整

画像処理の振り返り
2 そーなのかーさんのブログで知った。すばらしいです。感謝。
5 でDeconvolutionはLだけでいいのかな?
8 これはやるべきかな?
9 Niwaさんのブログにあったが、ここはマイルドにストレッチした方がよいのでは?
10 いままでつかってみたことがあるストレッチがArcsinh Stretchしかないから。他のも試す余地あり。

画像処理は研究の余地がありありだ!

なお、3年前に撮影したSAOの馬頭星雲はこちら
馬頭星雲SAO合成2色補正

このときよりはだいぶ良くなったな。


PixinsightでWBPPがつかえなくなり、再インストールに苦労した記録


Pixinsight 1.8.8.7のWBPP v.1.5.3(weighted batch pre processing)がつかえなくなっちゃって、再インストールに苦労したという話です。

OSはWindows10です。

立ち上がらなくなったのはWBPP v.1.5.3(weighted batch pre processing)です。
最初は使えていたのですが、WBPPの設定を保存しようと

Save frame groups on exit


GlobalOptions

にチェックをいれて終了すると、、、、、


次からエラーで立ち上がらなくなりました。

エラーメッセージには
weightedbatchpreprocessing-engine.jsで、なんかエラーとのこと。(あいまいですみません)

なんか設定ファイルがおかしくなったのでしょうか。

そこからやったこと。
1 Pixinsight 1.8.8.7アンインストール
  → Pixinsight 1.8.8.7再インストール
  → ×

2 Pixinsight 1.8.8.7アンインストール
  → Pixinsight 1.8.8.6インストール
  → ×

3 Pixinsight 1.8.8.7アンインストール
  → 手動でUser\ユーザーネーム\AppData\Local\Pixinsightフォルダ削除 
  → Pixinsight 1.8.8.7再インストール 
  → ×

4 Pixinsight 1.8.8.7アンインストール
  → 手動でUser\ユーザーネーム\AppData\Local\Pixinsightフォルダ削除 
  → 手動でUser\ユーザーネーム\AppData\Roaming\Pleiadesフォルダ削除
  → Pixinsight 1.8.8.7再インストール → 〇

4でうまくいきました。
1~3ではなかったけれど、4では再インストール時に、アクディベーションコードの入力を求められました。
素人なりの予想では、AppData\Roaming\Pleiadesフォルダ内の、Pixinsight.iniというファイルに、何かの設定が書き込まれており、そのせいなのでは!?
4の方法では、それを消去したので、以前の設定からなにから、完全に消すことに成功したのでは!?

今後Pixinsightがおかしくなっちゃった時のリカバー策の一つになるかもとおもい、記します。

なお、
Save frame groups on exit
にチェックをいれて、設定が保存できるのかはまだ試しておりません。

とりあえず、ギリギリ年内にリカバー出来てよかったです。

______________________
2021年1月1日 追記
あけましておめでとうございます。
Save frame groups on exit
しましたところ、やはりWBPPが立ち上がらなくなりました。

アンインストールしないで、
5 手動でUser\ユーザーネーム\AppData\Roaming\Pleiadesフォルダ削除
  → アプリを起動、アクティベーションを求められるので入力
  → WBPP復活

となりました。


Pixinsight 備忘録Star AlignmentとImage Integration

Pixinsight の備忘録 Star Alignment (Image Registration) と Image Integrationの設定画面キャプチャ
両方ともほぼデフォルト設定

個別に位置合わせ
StarAlignment



手作業でコンポジット

ImageIntegration



 

MaximDL 撮像画角の微調整

MaximDLの自動位置合わせ機能にくわえて、画角の微調整のやりかた。
これで、ファインダー要らずだ。
ファインダーがなくていいと、ファインダー調整もいらないし、地面に這いつくばってファインダーを見ることも不要!
そして、なにより鏡筒の左右が完全に対称になって、バランス面でもいいのがうれしい。

まず、MaximDLのPinPointAstrometrで望遠鏡の位置を読み込む。

PinPointAstrometry2


MaximDLのマニュアルにはカタログはGSC-1.1が推奨とあるが、
カタログはUSNO-A2.0とうい奴でも大丈夫。というか、これしか選べないんですけど、、、。
--------------------------------------------------------------------
追記 
http://gsc.dc3.com/
からインストーラーをダウンロードし、GSC-1.1カタログを手に入れる。
そして
①PathでC>GSC11フォルダを指定すると、
②Processが押せるようになる。
③結果はここに出る!
GSC11
---------------------------------------------------------------------------------------------------

つづいてObservatoryのTelescopeだ。
ドイツ式赤道儀の時のUse Scope Pire Flipは大事。
子午線越えしたときに自動で、動きも反転して動かしてくれる。
PinPointAstrometry1
PinPointAstrometryで座標を取得しておけば、Calibrateを押して、

Centeringcalibration

Use Pinpoint が押せるので、これで同期だ。

あと、SetUp Auto Exposureボタンの中の設定もしておこう。
ExposureOptions

私の場合はLフィルター10秒 1binningで撮影する。

そして、以下のボタンをおしてから、撮影画像の中心に持ってきたいところをクリックすると、
見事真ん中にくる。
ObservingTelescope

上のボタンをおしてから、撮影画像の中心に持ってきたいところをクリックすると、
見事真ん中にくる。
うまくいくと気持ちがいい!
写真を連続で撮りながら、ちょこちょこコントローラーを操作することはもう無いのだ!

ちなみに、星雲の位置などを確認するにはHa 4binning 60秒くらいでやると手軽だ。


続きを読む

PixInsight Batch Processing Scriptについて

Pixinsight忘備録 その2。100%自分用

Batch Processing Scriptについて

BatchProcessing

①にファイルを追加していく。
下の+マークをクリックして追加していってもいい。

②ここは枚数が多い場合はデフォルトでいい。

③マスターバイアス、マスターダーク、マスターフラットがすでに作ってある場合にはこちらをチェック。

④位置合わせの基準画像を指定。出力先も指定。

⑤診断ボタン。Runする前にここを押し、エラーをチェックする。


ここで、ProcessからCosmetic Collectionを立ち上げておき、設定しておく。
Cosmetic Collectionはいわゆるホットピクセル、コールドピクセル除去処理だ。

マスターダークがある場合には指定する方がいいようだ。
マスターダーク上で、ホットピクセル、コールドピクセルを判別してくれる。
CosmeticCollection

これは、左下隅の△ボタンでインスタンスを作っておく。

Batch Processing Scriptに戻る。
Lights画像のタブの設定だ。
CosmeticCollectionをONにする。プルダウンから先ほど作ったCosmeticCollectionインスタンスを指定。

BatchProcessing_Light


上画面の真ん中の赤〇印、ライト画像タブのImageRegistrationの矢印をクリックし、設定する。

ImageRegistration設定





ImageIntegration設定
つづいて、ライト画像タブのImageIntegrationの矢印をクリックし、設定する。

そして、Runボタンで実行だ!

画像の枚数によって、Sigma Clipping、Winsorized Sigma Clippingなど、選べるものが異なるようだ。
ここまでで、キャリブレーション(バイアス、ダーク、フラット)、位置合わせ、重ね合わせした素材ができているはず。

続いてはRGB合成
これにファイルをしていすることで、完成。
ChannelCombination


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